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モザイク作家

鈴村敦夫(34回生)

会話をするように石と向き合う

鈴村敦夫(34回生)

モザイク画を始めた当時を「建築の中にある作品というものに驚いた」と振り返る鈴村敦夫さん=茨城県取手市のアトリエ

 大理石をペンチやハンマーで小さく割った小片「テッセラ」を、ピンセットで置いていく。同じ石であっても砕き方や研磨の仕方で、一つとして同じテッセラはない。1日かけても手のひらほども進まない、気が遠くなるような作業。「会話をするように」石と向き合う。
 加納高美術科から進学した東京芸術大の授業でモザイク画と出会った。原石が持つ美しさをそのまま生かし、太陽光を浴びて初めて完成する。自然の力を利用した、そんな芸術作品にひかれた。
 同大大学院を修了後、2006(平成18)年6月から07年5月まで、ポーラ美術振興財団の助成を受けイタリア・ラベンナで研修。世界遺産のガッラ・プラキディア廟やサンタポリナーレ・ヌオボ教会のモザイク壁画の修復に携わり、古典技法を習得した。
 作品「赤い鳥」は、今年4月オープンしたばかりの新台東病院(東京都台東区)のエントランスに設置された。「壁画は建物と一体化する芸術。現代に合った作品をつくっていきたい」と創作意欲を語る。最近の作品コンセプトは、自然界の法則を使って石を並べる手法だ。岐阜市出身。茨城県取手市在住。28歳。

(岐阜新聞 2009年5月27日掲載)